どんぐり問題って、ちょっと難しすぎるわよね~。
こんなの解けるのは一部の元々頭が良い子どもだけよ~。
・・・
これ、よく聞きます。実際に取り組み始めた当初は私もそう思っていました。
でも、違うんですよ。
ママに取り組んで欲しい特別な文章問題をご紹介する前に、まずは実際に子どもが取り組んだどんぐり問題を見てみましょう。
どんぐり問題にチャレンジ
0mx24ゆきだるまの問題
ふゆが きらいな ゆきだるまの たあくん と ういんくん が いました。ふたりは はるのこうえんへ ぴくにっくに いきます。たあくんは おにぎりを 5こ ういんくんは 7こ もってきました。ふたりで4こずつ たべたとすると のこりは あわせてなんこですか。
どんぐり倶楽部の良質の算数文章問題より引用
一見、フツーの文章問題ですね。(教科書や問題集にある一般的なものに比べたら、フツーじゃないかもしれません。)
下の写真は子どもが5歳11か月当時の絵です。


関係ない絵ばっかりじゃん!
やっぱり答え間違ってるじゃん!!
と思っちゃったあなた、まぁまぁ落ち着いて。
子どもの絵をじっくり観てみよう。
雪だるまは犬を連れています。
「ういんくん」は何度か聞き返してきましたが、「ウイング」に聞こえるようで、飛行機でいいかな、と飛行機を描き入れました。
「いつかお友達と一緒に行こうね。」と当時ずっと楽しみにしていた公園の絵を描いてくれました。
公園には木があって、大好きな虹色とかげにバッタ、クワガタなどの虫たち。
レジャーシートを敷いておにぎりも忘れずに。
これらを描いている時の彼の様子は、喜怒哀楽で言うなら、「楽」。ストーリーをじっくり味わって一つ一つ描いていました。
でも問題ですから、文章の中の答えに結びつきそうなものを自分なりに考えて、拾って、絵に描きだしていきます。
『おにぎりの中に書いてある線』と、『4個数えたところで横に引いた線』が彼の工夫の跡です。写真では赤矢印の部分です。

一応?文章問題なので、答え合わせもします。
「ん~、残念でした~。」
と聞いた彼の反応は・・・?
「あれ~、ま、いっか!」
でした。それでおしまい。楽しく絵を描いて満足しているから、スッと手放しました。
同じ問題を解いてみよう。
さて、今度は大人のあなたならば、どう解きますか?問題を与えられたら、それも文章問題なのだから、さっさと答えを導くでしょう。
(5-4)+(7-4)=4
答え4こ
シンプルですね~。無駄がないです。さすが、大人です。いちいち絵を描いていくなんて時間の無駄ですものね。次にやることが待っているんだから、サッサと終わらせたいですもんね。
って、
そんな簡単にどんぐり問題は終わりませんよ~。
ここからが本題。
大人のどんぐり問題
さて、大人にとっては物足ない文章問題を、あなたが今抱えている問題に置き換えてみましょうか。
それはどんな問題(文章問題)ですか?
子どもがちっとも言うことを聞かない!
忘れ物が多い!
etc
子どものこと、自分のこと、家族のこと・・・きっといろんな問題を抱えていますよね?
どんなゴール(答え)を望んでいますか?
自分の小言が減って子どもも自分もハッピーに過ごしたい。
身の回りのことはちゃんとできるようになって欲しい。
etc
あなたが望む答えは何ですか?
ゴールにたどり着くために何が必要(文章問題中のヒントを見つける)ですか?
ヒントは自分自身と対象(例えば子ども)そして周り環境の中にあります。思い込みや考え方、感じ方の癖などの自分特有のフィルターをできるだけ意識したら、それらを外して観察してみましょう。
ヒントは観えてきましたか??
どうすればゴールにたどり着けますか(試行錯誤、具体的に悩むこと)?
どんな声掛けをしよう?
時間配分は適当かな??
一度やってみてダメでも、都度対象の反応を観て軌道修正していきゴールへ近づく努力をしていますか?
どんぐりでいえば、「具体的に悩む」こと。
上の子どもの絵では線を引いたり、区切ったりしているところです。
あなたの問題は数分で正解が出ますか?
ということで、大人のどんぐり問題はいかがでしたか?
サクッと正解できそうですか?
わき目(じっくり絵を描いて楽しむこと)も振らず、ゴール(結果=答え)を目指しますか?
ゴールにたどり着くことだけが全てですか?
そもそも、設定していたゴールは本当に正しいゴールだったのでしょうか??
そう考えると、いつか解けてしまうどんぐり問題(良質の算数文章問題)ってなんて簡単なんだ!!って、思いませんか?
答えはオマケ。工夫する(考える)ことに楽しさがある。
『答えはオマケ』
これ、最初からなかなか受け入れられないです、正直。でも、子どもを観ているとそうだなって、徐々に思えるようになりますよ。
過程が大切
大人にとってのどんぐり文章問題は簡単に答えを出すことができます。それはたくさんの経験を積んで、言葉から浮かぶイメージ操作が楽にできるからです。
でも、先ほどの大人のどんぐり問題のような今抱えるなかなかクリアできない問題に向き合うとき、あなたはどう感じますか?
挫折感?
無力感?
敗北感?
あきらめ?
それとも怒り??
結果(答え)ばかりを追い続けて、過程(寄り道すること、味わうこと。)がすっぽり抜けた人生ってどんな感じでしょう?
人生はすぐに解決できる問題ばかりなのでしょうか?
その応援は子どもの歩み(過程)を潰していない?
あなたが今抱えている問題をなんとかしようと頑張っている最中に、
「こんなこともできないの?」
「無駄なことやってるね~。」
なんて言われたり、
「そんなことやっているからダメなの!こっちにしなさい!!」
と無理やり興味も効果もないハウツー本を大量に渡されて、目の前でやって!なんて言われたらどう思いますか?それも自分が一番信頼している人に。
はい、これはあなたが文章問題に取り組んでいる子どもに掛けている言葉そのものですよ。
よくあるのが、
「小さな成功体験(正解)を積んで自信に。」
とヒントを出してしまうこと。それで本当の自信は付くのですか?いつも最短コースで正解ばかりの人生ってあるんでしょうか?
失敗したときどうなるのでしょうか?
チャレンジ精神なんて持てるのでしょうか?
子どもが独り立ちしたとき、常にそばに失敗しないようにヒントを与え続けてくれるお世話係を付けるのでしょうか?
本来の子ども達の姿は過程を楽しめる。
幼ければ幼いほど、大人との違いをハッキリと観ることができます。
知らないこと、わからないことに目をキラキラさせて、とっても楽しそうに、なんだろな~、って考えます。
目の前の子どもを観てください。

ずっと続くアリの行列をじっと眺めている横顔を
何度崩れても飽きずに砂場のトンネルを作り続けている表情を
どうしてお月さまはずっとついてくるの?と聞いてくる瞳を
お勉強ももちろん、算数の文章問題だって同じなんです。
わからないこと、難しそうなことに対するこの根本的な姿勢の違いは、大人になると大きな違いとなると思います。もちろん高い問題解決能力も付きます。
子どもの時に大切に守るべき力の一つだと思います。
それを文章問題でできてしまうのが、どんぐり問題なんです。
過程が大切。答えはオマケ。
だから文章問題は学年別に分けてあるけれど、学年にとらわれなくていいんです。お好きなものをどうぞ。間違えたらどんどんわからん帳へ。
パターン学習で数字を入れ替えることしか知らない高学年が、年長さん向け問題(0mx)に手も足も出ない、なんてことは珍しくありません。
最初は呪文のように「答えはオマケ・・・」と唱えながらでないと(笑)子どものどんぐりタイムに付き合っていられないかもしれません。
でも大丈夫。
ちゃーんと環境さえ整えてあげれば(環境設定)、子どもは自力で前へ進もうと楽しく試行錯誤を始めます。
どんぐり問題だけでは学べないこと

どんぐり問題は机の上で自分のイメージを再現して、味わい、工夫(考えること)を楽しむことができます。それだけでは足りないものがあります。
遊び・日常生活を通して体験すること、味わうこと、感じること、工夫すること。
どんぐり倶楽部のホームページにはこんな歌が載っています。
子育ての歌:幼児には遊び・友達・視考力。読み・書き・計算ちょっとだけ。
さぁ、自然の中でいっぱい遊んで週に1・2回どんぐりをちょこっとやって、
幼く・賢く・逞しく
子どもがゆっくりと育っていくのをのんびり待ってみませんか
おわりに
どんぐり文章問題は子どもには難しすぎる・・・
少しはこの誤解が解けたでしょうか?
まぁまぁ、そんなに眉間にしわを寄せていないで、おいしいおやつとお茶を用意してのんびり子どもとどんぐりタイムしませんか?
じぃっと待っていれば、ほら、あんなに悪戦苦闘していた問題がすぐに解けちゃう日がやってきますよ。
・・・それは一週間後か数年後かはわかりませんけどね。
子どもが次の大きなステップへぐんと成長する瞬間を目にすることができるのは、ママだけのお楽しみです。
でも、
ついイライラしちゃう~!
待てない~!!
そんな方は、『学びのドア オンラインサロン』で発散してください。一緒に悩みを共有できる現役どんぐりユーザーさんたちや、様々なサポート体制があります。
あなたのご参加をお待ちしています。

